【のぼり・看板・幕に新たな付加価値を】福岡市のベンチャー企業:エンドライン社長山本啓一のブログ

初舞台のちょっといい話。

昔ブログに書いて人気あった記事を。。。リバイバル。
これは
芸人を始めた頃のお話…
それは1996年の11月のある日の出来事…
僕は「福岡大学」(デビューコンビ名)と言うコンビで初舞台を踏もうとしていた。「本当に約束してくれた通り来てくれるだろうか?」
僕は初舞台の緊張よりもその事が気になっていた。
その事とは?………
僕が中学生の頃、超内気で人と話すのも嫌だった。もちろん話す人もどちらかと言えば少々おとなしめな人ばかり。
中学1年生の最初って出席番号順に座ったりするじゃないですか?
僕の前の人が「ヤスオカ君」と言う人でとにかく最初からクラスでも目立っていて人気者だった。しかもサッカー部に入っていてとても上手く、話も面白く、とても頭も大きかった。(特に後頭部。ルチ将軍みたい。分かるかな?)
僕と彼とは性格が反対だし関係ない人だな…と思っていたら、この「ヤスオカ君」、後ろの席の僕の方を向いて授業中にかなり大声で話しかけてくるのなんのって。
例えば「○○○○○やな~ なあ?山。」とかいきなり絡んでくるのでアドリブで返さなくてはいけません。
僕は当時自己紹介(ありますよね?1学期の最初に。)さえもとにかく嫌で目立たないように生きていた。人前大嫌い。
そういう性格だから授業中に話しかけられたり、ツッコミを入れられたりそりゃーとてもとても恥かしかった。と同時にうれしくもあった。クラスで目立つと言う事を経験したことがなかったから。注目されることって気持ちいと思いはじめていた。
昔から面白いことは考えてはいたけど性格的に表現する方でもなかったので、自分の発言が他人に影響を与えるのが、とても面白かった。
ヤスオカ君のお陰で僕もだんだん授業中とかも発言したり、多少面白いこともしたり日々変わっていった。彼との出会いがその後高校~大学~お笑い~経営者 とのサクセスロード?に導いてくれたと言っても過言じゃないし、とにかく当時から彼には感謝していた。
そんな日々が3年間続き、中学卒業。高校は別なので、特に会うこともなく、彼との事は記憶の彼方に薄れていきました…
9年後、僕がお笑いを始めて初舞台の日を迎える1週間前、突然フラッシュバックしたかの様にヤスオカ君の事を思い出した。
なんだか初舞台を彼女でもなく、親友でもなく、親でもなく、彼にみてもらいたい!と言う気持ちがこみ上げてきた。が、もう9年近く経っていて連絡先も分からないし、何をしているかも分からない。
とにかく友人やその伝手を頼り、現在ヤスオカ君の親友の方まで何とかたどり着いた。
僕はヤスオカ君本人ではなくその友人に初舞台のチケットを渡し、中学時代からの思いを話した。
「彼のお陰で明るくなったこと」
「人前で話せるようになったこと」
その結果「人生が変わったこと!」
するとその友人は「あいつ今離れているところにいるし、仕事も忙しいから無理と思うよ。平日の19時は厳しいやろー。」と。。。
そりゃそうだな…平日の19時なんてみんな仕事だよなー。しかも遠方出し。仕方ないか…。
ヤスオカ君の事は諦めようと思った。
舞台の当日。
なんと知らない人が(当たり前か。。。)100人程度の観客がいる中での初舞台。
今まで人の前で漫才やコントすらした事が無い人間が挑む初舞台。
コンビ名は「福岡大学」。
出囃子の音楽がなり、舞台のそでから勢いよく飛び出す!
「はい。どーも。福岡大学でーす。」
眩い程のスポットライトが僕らを照らし、「ああ、これが漫才師か」という感情がこみあげた。
初舞台。頭、真っ白… なんか受けてるよ。お客さん笑っている。
知らない人が100人笑ってる。
みんな笑っている…笑っている。
あれ、知っている人が一人混じっている。
それは、なんとヤスオカ君!
9年前と変わっていない頭。屈託のない笑顔。
仕事抜け出してきてくれたんだあ。
ありがとう(興奮!)
更にボルテージMAX!!
実は初舞台はほとんど覚えていません。
ウケタ事だけは覚えている。
緊張と一生懸命とヤスオカ君の事で。
そして終了後…
舞台も無事終わり、入り口の方に行ったらヤスオカ君がいた。
僕が「久しぶり!今日はありがとうね。で今日どうやった?」
自身満々に聞いてみる。
「オモロカッタよ。まさかあの山がこんなんなるとはなー?!ビックリや!」
おっ!初めて褒められた!
「やけど、俺のほうがまだ上やな。ケッ ケッ ケッ。」と笑い花束をくれた。
彼は「仕事があるから、帰らないといかんわ。」と言いそそくさに帰って
いった。
僕はお礼も言えずに花を持ちたたずんで夜の明かりに消え行く彼に心の中で叫んだ。
「ありがとう。俺頑張るよ。」
それは1996年の11月のある日の出来事…

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