こんにちは。エンドライン株式会社代表山本です。(自分のブログだからわかるか。。)
気づけば今年初のブログです。
タイトルは「派手さはいらない。着実に強い会社になるまでの話(道半ば)」。
事業を始めて21年。
山あり谷あり…いや、谷の方が多かったかもしれません(笑)。
それでも、ここ3年ほどでようやく安定の波に乗り、黒字体質が定着してきました。
情けない話ですが、赤字と黒字を行ったり来たり。
そのたびに「もう一段、基礎固めしないとダメだな」と痛感しながら進んできました。
それでも続けてこられたのは、会社としての“地力”が少しずつついてきたからだと思います。
以前も書いた気がしますが、多くの中小企業・ベンチャー企業は、「アイデア一発」で事業を走らせがちです。
もちろん勢いが必要なタイミングもありますが、長期で安定するには“土台”づくりが欠かせません。
■企業を安定させるために必要だった3つのこと
企業の安定化には、大きく3つのポイントがあります。
これは、私が20年以上の経営で痛感した“実体験”です。
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決めた予算の中でしか事業をしない
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予実管理を毎月突き合わせる
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部門別損益を作る
① 決めた予算の中でしか事業をしない
これが本当に大事なんです。
不安定だった頃の私は、よく“思いつきの投資”をしていました。
「これ良さそう」
「ちょっとやってみようか」
──判断基準はほぼ“感覚”。
勢いとノリだけで決めていた時期が結構ありました。
でも、経営って感覚で走ると本当にお金が足りなくなる(笑)。
予算を先に決めておくと、逆に自由になります。
“この枠の中でどう成果を出すか?”という思考に変わるので、
余計な投資が減り、意思決定が急に整ってくるんです。
その結果、
チャンスが来てもあえて見送る
という場面が増えました。
昔の私は、そういう“なんとなく良さそうなチャンス”に飛びついて、
結局は赤字になっていたんですよね。
こういう投資のしかた、本当にダメです。
予算を決めて枠内で勝負するだけで、経営はめちゃくちゃ安定します。
② 予実管理を毎月突き合せる
予算を決めたら、毎月必ず“予算と実績”を突き合わせます。
これは正直、けっこうつらい作業です。
でも…とんでもなく効きます。
昔の私は、
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売上は見るけど、粗利は見ない
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粗利は見るけど、販管費は見ない
そんな“気分経営”の時期が長かったんです。
でも毎月数字としっかり向き合うようになってから、
良いところ・悪いところ・改善ポイントがすべて丸見えになりました。
そこから黒字が続きはじめました。
特に販管費に関しては、
1円単位まで全部チェックしています。
交際費がちょっとでも月次ペースを超えそうなら──
飲み会だって普通に断ります(笑)。
(昔の私からしたら、ありえないくらいストイック)
でも、それくらい意識を高く持つべきだと思います。
会社は、
「正しい現実認識」ができるほど必ず強くなる。
予実管理は、その“現実”をちゃんと見せてくれる作業なんです。
③ 部門別損益を作る
そして最後が 部門別損益。
これは会社の“体温計”のようなものです。
以前の私は、全部ひとまとめの数字だけを見ていました。
そのせいで、
「なんとなく調子良い気がする」
程度の曖昧な認識しか持てていなかったんです。
でも、部門別で数字を見るようになると一気に視界がクリアになります。
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スポーツ事業の勝ち筋
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採用支援(合説ブース)のボトルネック
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不動産・店舗向けの伸びしろ
こういう“事業ごとのリアル”が全部見えるようになります。
まだ作りたての仕組みなので、分析が追いついていない部分もありますが、
それでも以前より圧倒的に可視化できています。
そして、部門別損益の精度が上がれば上がるほど、
次の展開が描きやすくなる。
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どこが儲かっているのか?
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どこが利益を下げているのか?
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どこに投資すべきで、どこは守るべきなのか?
こうした“投資基準”がつくれます。
今はまだ道半ばですが、来期以降はさらに精度が高まり、
もっと使いやすい“経営判断の武器”になるはずです。
数字が見えると、戦略に迷いがなくなる。
だから意思決定も速くなる。
部門別損益は、そのための最強の仕組みです。
■2026年は“飛躍の年”にする。ただし一気にではなく着実に。
来年、2026年は必ず飛躍させます。
ただし、勢い任せのジャンプではありません。
数字に基づいた “地続きの飛躍” を目指します。
スポーツ、採用、不動産、店舗、LED──
これまで私たちがずっと関わり続けてきた周辺領域を、
少しずつ、確実に広げていく。
背伸びではなく、
勝てる場所を増やしていく成長 を描いています。
もちろん、軸はブレません。
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決めた予算内で動く
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毎月の予実を突き合わせる
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部門別損益で判断する
ここに加えて、
今取り組んでいるのが 「予算の精緻化」 です。
既存のお客様と新規獲得を“入口別”に分け、
どこまで売上・粗利が積み上がるのかを細かく可視化する。
これによって、
「どこを伸ばせば成果が最大化するか?」
がより明確になります。
この “3つの会計+予算の精緻化” を軸に、
2026年も会社をしっかり伸ばしていきます。
ここまで書いてきたように、
私たちは「派手に伸びる会社」ではなく、
一段ずつ階段を上がりながら強くなる会社 を目指しています。
だからこそ、最後にもう一度、
私たちの事業ポリシーを整理してお伝えしておきたいと思います。
■当社の事業ポリシー
No venture, but a steadily growing company!
私たちは「ベンチャー企業」ではなく、
着実な成長を積み重ねる会社です。
●安定と成長の両立
組織基盤と収益モデルを固めながら、
無理のない事業運営で確実に積み上げていきます。
●着実な一歩
流行や一発逆転ではなく、
顧客との信頼を丁寧に積み重ねるスタイルです。
●挑戦と効率化
挑戦は続けつつ、効率化と質を大切にし、
限られたリソースで最大の成果を出します。
ということで、またコツコツ階段を上がっていきます。
2026年もよろしくお願いします。
来年はブログもっと書きます.